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祖母(90歳)との生活を通して、お年寄りとの生活について考えます
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今日も金曜日だというのに、残業でうちに変えるのはこんな時間。。。

私がうちにつくと、祖母がちょうど起きだしてきた。

てっきりいつもの通りトイレだと思って、
いったん部屋に荷物を置いてリビングへ向かったら、
祖母はもう部屋に入っていた。

トイレに行った気配はない。

やってしまった~~。

邪険に扱ったつもりは全くないけれど、
祖母がそう扱われたと思っていなければいいんだけど。

祖母の「お帰り」にたいして、
「ただいま~」
と言って、
「寒かったでしょう」
に、すぐ返事をしなかった。。。

かなり後悔。

祖母は私が早く寝られるよう気を使ってくれたのかな?
それだと嬉しい。

そうでなくても、
とりあえず私に邪険に扱われたと
さみしく感じることがなければいいんだけど。

疲れていても、いつものパターンで動くと
あらぬ誤解を招くから気をつけようと思っていたのに、
今日は失敗。

やってしまった~。
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ちょうどいま、NHKで認知症についての
さまざまな問題について取り上げた
番組が放送されています。

その番組のことを私は知らなかったのですが、
祖母が、真剣に番組を見ていました。

私が隣に座って一緒に見始めると、

「物忘れが激しくなった気はするけど、
認知症ではないと思うんだけどなぁ」

と祖母が一言。

素人判断ではありますが、
私が見るに、祖母は現在認知症に
「なりかけ」初期の、さらにその前段階
にいるのではないかと思っています。

まさか、そんなことは本人に言えないので、

「私から見ても大丈夫だと思うよ」

と答えました。

正直、私も祖母が認知症の
どの段階にいるのかはわかりません。

ただ、わかっているのは、祖母の
「物忘れが激しい」が単なる物忘れではなく、
一般的にボケと呼ばれる、認知症に
近いものになりつつあることは確かです。

数分前に聞いたことを、数分前に聞いたことさえ
全く覚えておらず、もう一度聞く。

再放送ではないTV番組を

「これは昨日も見た!」

と言い、
本人がしたつもりになっていたことが、
実はしていなかったり。

二年前には出ていなかった行動が
今出てきています。

もしかしたら、私の思いすごしかもしれません。
でも、祖母が変わってしまった、
能力が以前より格段に落ちてしまった
ということは事実です。

今は医師に相談したりする段階
ではないと思っています。

これも素人判断ですが、
祖母は良くも悪くもプライドが高く、

「認知症かもしれないから病院に行かない?」

ということは、祖母を落ち込ませてしまいそうで
言えない、というよりは言いたくありません。

私にできるのは、仕事のない週末は
できるだけ祖母のそばにいて、
一緒に楽しい時間を過ごしながら、
祖母の状態を見ることだけです。

祖母の認知症かもしれない
兆候に気づいてから、
たぶん私は無意識に不安を
感じていたのだと思います。

今は落ち着きましたが、
一時は祖母の「できない」部分が
目に付いてしまい、
喧嘩することも多々ありました。

祖母と住み始める前に読んだ
認知症の家族の介護経験の
ある方の書かれた本を数冊読んだり、
ちょっと専門的(ほんのちょっとですが)
な本を一冊読んでみたりして、

「恐怖や大きな感情の揺れは
認知症を悪化させる」

というようなことが書いてあったのを
覚えていたにも関わらず、
祖母に突っかかって、祖母に
つらい思いをさせたと反省しています。。。


さて、そんな経験を経て、
今日の認知症の番組を見て。

番組の中で認知症のおばあさんが、
専門医のところへ診察を受けに来て
先生に

「わたしゃ何もわかりゃしません」

というようなことを、ご自分でおっしゃって
いて、本当に悲しくなりました。

周りに、一人の人格として扱ってもらえない
自分でも思うようにできない、
そんな状態にあったのではないでしょうか。

家族だって、おばあさんをぞんざいに扱う
つもりは全くないんです。

でも、話がかみ合わない、
できて当たり前のことができないから
見ていてイライラする、
家族の生活がおばあさん一人に
振り回されてしまう。

それで余裕がなくなって、
おばあさんにつらく当たったり、
やさしく接していても心の中の不満は
おばあさんに伝わっていたり。

私の想像がたくましいだけかもしれませんが、
そんなことがあったのかな~。
どちらが悪いというわけではなく、
どちらもどうにもしようがなかったんだよな~
と思うと、泣けてきました。

私は、介護のようなことはしなくていい
にもかかわらず、祖母に対してつらく
当ってしまいましたから。

つらく当たってしまった後のあの後味の悪さ。
その心境は身にしみています。。。



その後、番組の内容は認知症と医療の話へ移り、
祖母は寝室に入ってしまいましたが、
私もそのあとちょっとだけ見て、
今ブログを更新しています。

番組の中で、

専門医が増やせるようにする、
報酬を多くする必要がある、

というような話が出ましたが、
私は、違うんじゃないかな、と思います。

だって、専門医の働きに特別な報酬を
加えるとなると、それを取り締まるための
規制が必要になるんです。

不正に点数をつけたりしていないかのチェック、
その基準の作成と実行、評価には
膨大なお金がかかります。

結局対処はお金になってしまう。

それでは「認知症」の対処はできても、
「認知症になった人」の対処はできないんです。


これは、単なる理想論ですが、
私は、もっと、医者ではない人、
医療従事者でない人が、
認知症の方やその家族を
支る必要があると思っています。

治療の診断や、処方、対処法は、
当然医師の判断が必要です。

でも、対処をするのは家族。
症状をこと細かく医師に伝えるのも家族。

制度を変えるだけでは、
ずっと家族と医師だけの狭い世界での
話になり、窮屈です。


①専門医
    ↓
②サポート医
    ↓
③かかりつけ医
    ↓
 患者とその家族
    ↑
④地域の人たち


①~③の人たちが、
患者とその家族を専門知識でサポート。

④の人たちが、精神面、生活面で
患者とその家族をサポート。

①~③の人たちは、医療行為として
報酬をもらいますが、
④の人たちは、報酬なしです。

でも、この図式を実現することができたら、
④の人たちは、もし自分たちの家族が
認知症になったとき、周囲の人に
助けてもらえるという確証のようなものを
得られます。

報酬をもらうよりも、助けになりませんか?

中には、地域の人に認知症の家族の
存在を知られたくない、恥ずかしいところを
見せたくないと思う方もいると思います。

でも、必死に隠していてもばれるものはばれます。

恥ずかしいと思うところは、本当に恥ずかしい
ことなんでしょうか?

地域の人が、恥ずかしいことだと思わなければ、
それは恥でも何でもなくなりますよね。

確かに医療の仕組みにも改革、変更は必要です。

でも、もしかしたら、一番必要なのは、
私たち、認知症の方の周囲にいる人間の
意識なんじゃないでしょうか。

認知症の方だけでなく、障害を持った方、
認知症ではなくても、お年寄りの方、
すべてに言えることだと思います。

どうしたら、こんな仕組みを社会に
根付かせていけるんでしょう。

政治の力が必要なのか、私たちが
自分から言い出さなければいけないのか。
はたまた、両方か。

近い将来、
一人では、一家族では、どうにもできない
問題を、「機関」ではなく「周囲」が
助けていけるようになればと思います。




私が大学2年になるまでは、
両親と祖母は、比較的近くに住んでいました。

と、言っても、車で三十分程はかかる場所でしたが。

父の仕事の都合で、県外へ両親が
引っ越すことになり、その後私が
卒業するまでの数年間、
祖母と両親はお盆と年末年始のみ
顔を合わせるような状態でした。

しかし、そんな祖母ももう
かなりの年齢。

放っておけない、と感じた両親は、
ちょうど両親のマンションから通える
範囲内の会社に就職した私と祖母を
一緒に住まわせることにしました。

両親のマンションは
両親+祖母+私の4人で暮らすには
狭く、祖母(と私)のために、
両親のマンションの近くに新たに
マンションを一室借りました。

まあ、両親も近くだし、
祖母からは料理を教えてもらえる!と
楽しみにしていた私を待ち受けていたのは、
80代後半になってから、行ったこともない
友達もいない新転地で暮らすことに
かなり緊張し、軽いうつ状態になった祖母でした。

今思えば、それも当然です。

90前のばーさんに、最新機器搭載のマンション。

勝手がわからんのに、娘も孫も婿も
日中は一切うちにいない。

平日も母はできるだけ祖母のところに
顔を出すようにしていましたが、
それ以外は一人ぼっち。

田舎から出てきて、いきなり無機質なマンション。

廊下で人と会うこともほとんどなかったようです。

私は朝の通勤時間に、同じ時間帯に出かける人
と会うことがあったのですが、どうも祖母の出歩く
時間はマンションの住人の出歩く時間とかみ合わないらしく
しばらくはひどく孤独を感じていたのではないかと思います。

ありがたいことにマンションの管理人さんが気を使ってくださり、
時々訪ねて来てくださっていたようですが、
人見知りする祖母からすると、それも苦痛だったようで
人が来なければさみしく、来たら来たでぐったり疲れてしまう。

そんな日々が続いていたようです。

実際、そのころの祖母は、家からほとんど出ず、
今聞いても、そのころの記憶は全くないようです。

今振り返れば、引っ越してきたばかりの祖母に対して
配慮が私も両親も全く足りていなかったと思うのですが、
全員仕事があり、また若いため、年老いた祖母の
不安や、思い通りにならないといった様々な葛藤を
理解することができませんでした。

年をとった祖母をそばに置いておけば安心、と甘えていました。

全然安心ではなかったということがわかるのは、もう少し後なのですが、
ずっと祖母が田舎で一人元気に暮らせていたのは、
あの土地になじみ、住んでいた家に慣れていたからです。

食器の位置や、料理場の使い方を、比較的若いころに覚え、
体が覚えている通りに動いていたからしっかりしているように見えた
祖母の動きも、その記憶が通用しない場所では、一人の老人だったのです。

最初の一週間で疲れ切った祖母は、帰りたいと盛んに繰り返し、
かといって返すわけにもいかず。

祖母はもともと田舎でIHクッキングヒーターを使っていたのですが、
ある日突然、

「IHは使いにくい。田舎じゃ電気コンロを使ってたのに、
なんでこんなへんてこなものを入れた!」

と怒りだしました。

今まで一切気付かなかった、祖母のボケを
垣間見た出来事でした。

ぼけさせたのは、間違いなく私と両親でしたが、
その時は、そんな知識もなく、
ついに祖母もボケたか・・・なんて、無責任なことを思っていました。





時々登場する人々


■ 父

祖母は父の言ったことは信用します。
私と母の言うことは、わかったといっても、
信じていない様子。

祖母の良い話し相手。
週末しか会って話さないが、
効果は絶大。


■ 姉

三児の母。
既婚。遠い所に暮らしています。
か弱く頼りなげだった姉も、
今ではすっかり肝っ玉母ちゃん。
専業主婦になってしまったのが
もったいないけど、子供三人は
仕事しながらじゃ無理です。


■ 彼

彼です。
私の祖母に対する愚痴を
聞いた後でも、祖母に会ってくれた
奇特な人。

祖母は彼をいたく気に入っている。

彼のおじいさんはぼけてしまい、
現在施設にいる。
おばあさんは、数年前に他界。


■ 福祉センターの人?

一度もお会いしたことがないのと、
祖母の話と母の話が食い違っているため、
何者かわかりませんが、祖母がボケないための
対策をいろいろ考えてくれる人のようです。

■ 福祉センターから派遣されてきた人

祖母は「脳トレ」なるものを開催している場所に
週に一度通っているのですが、祖母には
簡単な内容過ぎて面白くないため、
誰か話し相手になる人を紹介してほしい
とお願いしたところ来はじめた人。

こちらもお会いしたことがないので、
何者かまったくわからず。とりあえず、
専業主婦の女性らしいことは
祖母から聞きました。


■ 祖母の上の妹

祖母と長年隣家に暮らしていた
祖母の上の妹。
超元気。ゲートボールに踊り、
いまだにいろいろする
アクティブな人。

■ 祖母の下の妹

まさに波瀾万丈の人生を
送ってきた人。

小さな会社の元社長。
(自営の会社の社長だった)

祖母は彼女を見下している
ようなふしがあるが、
私は立派な人だと思っている。

更新は、少なくとも週一で行いたいと思っています。



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yuzu
性別:
女性
趣味:
読書、ランニング
自己紹介:
母方の祖母と二人暮らしをしています。
他の方から比べるとかなり楽な生活ですが、葛藤は多いです。学ぶことも多いです。

私からアドバイスをすることなどはできませんが、身近にお年寄りがいる方、介護をされている方と、意見の交換などできたらと思っています。
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